多人数の家族が毎日の生活を明るく楽しく過ごす為には足並みを揃えてゆくことが必要です。時にはバランスも崩れることもあるでしょう。そんなときはコンディションを整えることが出来る休息空間が必要です。この住宅ではその休息空間が「程よく」取れるよう意識して計画しました。
この「程よい距離」の二世帯住宅は3つのゾーンに分けました。
1.家族のだんらんを楽しむ南側庭に面したLDKゾーン。2.中庭を挟んだ奥には、旅館の個室のような落ち着きの和室と寝室からなる親世帯ゾーン。少しだけ廊下を歩くことで生まれる精神的な距離も大切にしました。3.2階にはファミリースペースもあり、世帯間の生活時間帯が調整出来る若世帯ゾーンがあります。ファミリースペースの真下は玄関なので多少の音も気になりません。
中庭のウッドデッキには四季を感じるシンボルツリーがあり、和室の障子に葉の影が映り込みます。中庭はルーバーによってプライバシーが守られており、BBQなども気兼ねなく楽しむことが出来ます。
以前、住まわれていた住宅も和風で趣きがあり、広い床面積であった為、今回の建替えで一人当たりの居住空間は狭くなります。その平面的な狭さをカバーするために天井を屋根型に広くとり縦方向の空間をかせぐことで広々感を演出しました。
今回の外観もお父様が長年住まわれた和風住宅のテイストを残しつつ若夫婦の新しい感性を採り入れた「軽すぎず、重すぎず」の「程よい」外観としました。この建物は床面積が大きいのですがどの部屋からも明るい日差しが差し込むように全室南向きに計画をしております。家族もひとり、またひとりと増え、笑い声が絶えない、そんな「ホームヴァカンスな家」になる日が目に浮かびます。
新築
smile!
「程よい距離」の二世帯住宅