2世帯分のアパートを改造して1世帯の住居として永らく生活されていたお客様から「日中、部屋に陽が殆ど入らず暗くて寒いので明るく暖かい部屋に出来ないだろうか」と相談を受けて提案をさせていただきました。
昼間でも照明を点けなければならないような部屋が細切れで点在しており隣家も密集していることから光を導くことに苦慮しました。解決策は南側隣家の屋根や壁と壁の隙間より差してくる僅かな陽の光を捕らえ、居間を吹抜けにすることでより高い位置から長い時間採り入れることにしました。一度室内に入った光は室内の壁に貼られたシルバー色のガルバリウム鋼板に反射してより明るさを増します。床には暖房装置を施し、冬でも暖かさを確保出来る様にしました。愛煙家のお客様でしたので珪藻土の壁紙を施し、吸着作用によって匂いも軽減出来るよう心がけました。表題の「delightディライト」（歓び）は、想像以上の歓び、つまり、顧客満足を超えた歓び「カスタマーディライト」の意味を込めています。