清水のいえ

お父さんのためのホビールーム兼書斎兼秘密基地のある家

ご夫婦とも活動的なクライアントの為の住まいです。大らかで機能的なゾーニングはそんな生活スタイルから生まれました。南側道路で地形がほぼ正方形と理想的な土地であったので建物も素直に各部屋が南を向く形にしました。屋根の形もヴォールドにして街並みに対して優しい佇まいになるようにしました。車を3台駐車することが条件だった為、庭などの外部スペースが無くなってしまいます。その解決策として2階にLDKを設け、その外側に大きなデッキバルコニーを張り出しました。このデッキバルコニーを庭と見立てて土地を有効に活用することが出来ます。デッキバルコニーを渡ると離れのホビールームがあります。ご主人のスペースです。こもりがちにならない様にLDKから気配が感じられるようにドアにトーメイガラスをはめ込んだり、サッシュの位置に工夫を凝らしました。LDKの天井は屋根形状に合わせた円形の半吹抜け状になっています。北側上部にはオペレーターハンドルつきの明り採り窓が付いているので夏は開放することで夜北からの風が心地よく吹いてくることでしょう。家事動線上に洗濯物干しスペースを設けました。隣地の隙間を狙って西陽が差し込む位置に配し、壁天井を透過性素材を使って乾きを早くできるように配慮しました。年中さんのお嬢さんが大事に手に持っていて「おじちゃん、この本おかあさんが小学校3年生の時呼んでいた本だよ」と言って見せてくれた「美しい話」の本は今度は新居の本棚に置かれるのでしょう。ご主人の夢は「ギニア高地」に行ってエンジェルフォールを観て来る事です。多忙なご主人なので暫くは叶えられないと打ち合わせ帰りの車の中でおっしゃてましたがこれからは離れの個室でゆっくりと計画を夢見てください。

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