仕事で車のデザインをしアマチュア楽団ではホルンを吹くクライアントが茅ヶ崎の潮の香りが漂う海岸近くのこの土地に一目ぼれして衝動買いされた土地です。土地の形が旗竿状より厳しいまるで斧のような形をしている為に建物で快適に住まう工夫をいたしました。解決策としては4方が家に囲まれてしまう為に建物中心に1階には中庭と2階にはデッキを設けて風を光を導きました。敷地が一部くびれていることから玄関は細長くして、ギャラリースペースのような雰囲気をもたせました。長い玄関を利用して90年も使われていた古民家のけやきの一枚板の式台を玄関収納のカウンターに移築して空間に重厚感を与えております。壁にはご主人の趣味である鉄道模型のディスプレーのくぼみを設けてゲストの眼を楽しませます。1階は全体的に陰影がはっきりするように明るいところと暗いところを意図的に作り出しています。これはクライアントがヨーロッパ滞在中に回った中世の修道院の回廊をイメージしたいとのご希望からでした。なので廊下から眺める中庭の窓を細長く連続させて回廊の雰囲気を出しました。1階は寝室などの個室として2階にはLDKを配しました。リビングには収納棚を設けて雑多になりがちな空間を整理しております。プラン上はリビングとDKは離れていますがサンデッキを間に設けてその間の窓を大きくとることで一体感を演出しています。2階は明るく健康的にとナチュラル色で統一してあります。奥様は油絵をまた始めたい希望があるのでこのサンデッキで匂いを気にせずに気持ちよく創作活動をしていただけたらとの思いが込められております。