静岡県伊東市伊豆高原に建築しました。
ご主人がステンドグラス
奥様がアイアンワークのアーチストです。
都内でご活躍されていたのですが雑踏を離れのんびり暮らしたいとこの地に移られました。
お逢いしたときにはまだ土地を見取得だった為、一緒に探すところからはじまりました。
リゾート物件はインフラが未整理なところが多く、一般の方には判断しにくいので適切なアドバイスをさせていただきました。
お客様からのご要望ですが
都内から伊豆高原にくれば仕事も減ることを考え、副業として安宿も出来る住宅にしたいとのことでした。
ご主人が昔、食べ物屋さんを営んでいたので腕には自信があるからです。
お年を召されたお母様もいらっしゃるのでバリアフリーの対策も考えました。
住宅の設計を進めるうえでお客さまのご希望をいかに取り込むかが要だと考えます。
食事をご一緒したり、絵などを観にいったり、ショールームにいったりしてコミュニュケーションをはかりながら趣味や興味、服のセンス、話し方を捉えて指向性を掴みます。
今回はとても個性的なお客様だったので「例えば宇宙人がきても上手にコンタクトを取れるほどのポテンシャルのある方」のイメージで進めました。
宿泊施設ともなると不特定多数の人を泊める為、建物に防災設備が要求されます。
今回程のボリュームではそれらの金銭的負担は計画そのものを脅かします。
防災設備を安価なものにする為に試行錯誤した結果、ホテルでも旅館でもない簡易宿所扱いにする方法を見つけました。
基準に該当するよう部屋の大きさ、トイレ、洗面所の数を整えて解決しました。
料理も出すとなると食品衛生法に該当させなければなりません。
比較的新しい中古の厨房機器を購入することでコストダウンをしました。
建物全体はお客様らしい大らかな空間になりました。
四角い建物はコストダウンに貢献してます。
2階の四角いで窓は主寝室で海を眺めることが出来ます。
外壁にはステンドグラスの作品を埋め込んであります。
外壁と屋根の境はガラスがはめ込んである為、夜のライトアップで屋根が浮いたようになります。
建物から5ｍ突き出したブリッジは建物内を貫通して反対側外部に2ｍ程突き抜けています。
ブリッジの先端からも海を臨めることが出来ます。
ＵＦＯが着陸した際はここをタラップ代わりにして地球外生物とコンタクトをとります。
また、ユニークなお客様なのでゲストが来たときなど「歓迎～様ご一行様」の垂れ幕を垂らして迎え入れてくれます。
アーチ状の外階段を上ると玄関につながり扉を開けると正面に2階に上がる階段が出ます。脇には受け付けカウンターが備えられ表面にクリスタルガラスがはめ込んであります。
18帖のリビングダイニングは6ｍの吹き抜けになっております。
浴室は造り付けでモザイクタイルで演出したり庭を作ったりしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。