RAKUAN
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インドネシアのバリ島は良い波が来るとしてサーファーたちに次第に知られるようになった。長期滞在することで実は神々が宿る島ということがわかり、その神秘性に惹かれて欧米人がリゾート地として開発を始めた。そして、今ではバリ島の様式を取り入れた欧米のリゾートホテルが点在する。その趣向は様々。例えば、日本人では見慣れた田園風景でも、欧米人にはご馳走である。宿泊棟が1戸ずつ離れになっているヴィラの庭先に田んぼが一面に広がっており、それを眺めながら読書をしたり、食事をしたりできる仕掛けになっているのだ。広葉樹林の絨毯で秋になればみごとな紅葉が見られるわけではない、常緑樹ばかりの青々とした渓谷。その渓谷の斜面にもヴィラは点在している。椰子の木の林を眺めているうちにモンスーン気候特有の急なスコールでガスに包まれた幻想的な情景に包まれた不思議な感覚に陥ることもあり、日本のそれとは違った味わい方を教えてもらったものである。日本でもこの手法を取り入れリノベーションした旅館が人気を博している。このN邸を設計するに当たり、そんなテイストがひらめいたのである。Nさん家族はオーストラリア在住経験もあり、お子様共々サーフィンを愛するアクティブな一家。住まいに対するご要望もダイナミック。敷地に隣接する川と林を借景にしたリゾートライクな提案にも柔軟に答えて頂けた。

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