コンパクトなシンプルハウスに住むという選択

白くて柔軟な豆腐ように、何色にも染まらない柔軟な発想で生まれたのがTOFUハウスです。

[小さく建ててこころ豊かに暮らそう]
幼い頃、あたりが暗くなっても友達と野山で遊びまわっていた楽しさ、
あの自由な開放感。あんな風にもっと身軽に、もっと高く自由に人生を飛びまわっていたい。
そのために今、手かせ足かせになっているもの、それが住宅ローンだったり、
収納からあふれてしまっているモノだとするなら、
それを限界まで減らしてみようと思い考案したのがこのTOFUハウスです。
ローン負担も少なくコンパクトな家に、自分の正しい目で選んだ必要最小限のモノだけで暮らすことで、
自由を手に入れることができると考えたのです。
「追われない生活」それこそ本当の心の自由なのではないのでしょうか。

少欲知足

カタチがサイコロ形なのは
サイコロのようなカタチが堅牢で安くできるからです。
家は地震に耐えなければなりません。
1階と2階の外壁が上から見て同じ位置であれば
屋根の重みが地面まで真っ直ぐに伝わり、最小限の材料で地震に耐えることができます。
家は風にも耐えなければなりません。地球温暖化の影響でしょうか、
最近は季節の変わり目や台風の際に吹く風が強くなってきているように思えます。
家が風に飛ばされないためには、またしても壁が大事になります。
タバコのケースのような薄い縦長の箱を探して、テーブルの上に置いてみてください。
ふぅ~っと息を吹きかけると、パタンと倒れてしまうと思います。
サイコロ形の箱で同じことをすると、相当頑張って吹きかけないと倒れないと思います。

 

敷地の入口に門塀を設けて、そこにインターホンやポストを並べて機能的に使える塀を設えました。
見知らぬ訪問者が、いきなり玄関先までやってこられることに抵抗を感じる方は多いはずと考えたからです。
食事中やリラックスタイム中に来られた場合、とりあえずは急いで身だしなみをしなければならなりません。
玄関先で待たれるよりも、もっと向う側で待ってもらったほうが気配を悟られずに済むので気が楽なことでしょう。
郵便屋さんなど、業務としての訪問者の場合は敷地入口で用を済ませたほうが業務も円滑に済ませることも
できるだろうと、インターホンの下に郵便ポストも設けました。そこが第一の玄関代わりになるので、
表札と外灯も付けました。この機能門扉の内側にも工夫しました。
洗車や散歩後のペットの足洗い用に外流しを付けたのです。
裏側であっても玄関側からは丸見えになるので、できるだけ小綺麗に納めたいもの。
流し台は付けないで、道路の排水溝などで使う格子状のグレーチング板を地面に埋め込みました。
高圧洗浄機電源用やクリスマスイルミネーション用に重宝するかなと防水コンセントもつけました。



玄関アプローチに大谷石を敷きつめました。元々塀に使っていたものです。途中、かぼちゃのオブジェの歓迎を受けたり、
現代灯篭が足元を照らしてくれます。こうした点景を楽しみながら家に戻るのも心安らぐしつらえです。

 

玄関ポーチが広いと便利です。
雨の日に帰ってきても、慌てず傘が畳め、コートを脱いだりできます。
自転車も置けたり、椅子も置けます。椅子は出発前に子供が腰掛けたり、
買物カゴを一旦置くことが出来て便利です。


ローコスト=チープにはしたくない。
手が触れるところは少しでも豊かな気持ちになれるように考えました。
例えばドアのレバーハンドルを艶ありのシルバー色にしたり、
洗面器の水栓をドイツ・グローエ社のシンプルなワンハンドル混合栓にしたり。
国産に比べて多少高価ではあるが、手に触れる場所というのは視覚で確かめながら使うのだから、
デザイン性の高いものを使用すると大きな満足感が得られるものです。
照明スイッチもボタンの大きさを変えて頻度の高い照明は大きいボタンにしました。
重要性が感覚で判るのです。
空間をスッキリさせたかったので、建具は既製品ではなく、
高さを床から天井までの240cmを特注して、
部屋の入り口になるドアの色は壁と同じ白にしました。

 

TOFUハウスはコンパクトな家。しかし、小部屋を多く取りました。
1階には個室を2部屋造ります。
6帖の部屋を寝室として使用し、隣の4.5帖の部屋をさまざまな用途に使える「思いやりの部屋」として使用します。
「思いやりの部屋」とは予備的に使える部屋のことです。
急な来客の寝室に、パートナーの体調不良時の安眠室に。子供部屋や趣味の部屋。丸ごと収納なんて使い方が出来るでしょう。
この部屋は後から畳みを敷いても段差が出来ないように床を1.5センチだけ下げました。

 

2帖の浴室と1.5帖の洗面脱衣室、それぞれで考えれば小さい空間ですが、
一緒なら広く使えます。実際にはシャワーの水が飛んできてしまうので一体にはできませんが、
浴室の入り口を透明ポリカーボネートの引戸にすれば、一室に見えるので広く感じます。
疲れて帰ったときには浴室窓を開けて換気をしながらアロマキャンドルを炊き、
ぬるめのお湯に浸かります。浴室の照明は消して、
洗面脱衣室の明かりのみにすればほんのりした光がさらなる癒しにいざないます。
トイレの壁にはトイレットペーパーが床から天井まで縦に並べて壁内にすっぽり収まるように穴を開けました。
トイレットペーパーはダース単位でしか売っていないので今まで置き場に困っていたからです。
場所を取るので、押入れなどの収納に入れるのですが、思いのほか、トイレットペーパーの減りが早いので、
トイレ内で切らしてしまった場合を考えるととても不自由です。(笑)
そこで今度は便器の上の棚に袋ごと置くのですが、袋を一旦開けると、袋の隅がだらしなく空いていて何とも不精。
そこでトイレットペーパーを壁内に縦に収めることでオブジェのように佇んで見えるよう、スッキリとさせました。

 

LDK+6帖の部屋
 2階の南側は長方形の形をした9帖ほどのLDKです。
壁面にキッチンセットと冷蔵庫、家電収納置場を並べて、
ダイニングテーブルを置くスペースを確保します。4.5帖分を食堂と台所にして、
残りの4.5帖分を居間として使います。
 LDKの横には、引戸で仕切られた6帖の部屋があります。
この2階の6帖間を寝室代わりに使ってもいいと思います。
特にピアノのレッスンで音を出したり、趣味の油絵をするため臭いが出る、
など家族に迷惑がかかりそうな趣味を持っている場合は、1階の6帖を使い、
居間の横の6帖を寝室に出来るからです。
 もし、広いリビングが欲しければ、
LDKと6帖をつなげて15帖の広いワンルームとして使うことも可能です。
広く使える分、観葉植物を置いたり大きなポスターを貼っても様になると思います。

 

一般的な家の天井の高さは2.4メートル。
コンパクトな部屋は特に天井を高くすることで、広がりがぐんと増します。
吹抜けのような高さになると、冷暖房効率が落ちるので、それよりも少し下げて3.5メートルにします。
「天井の高い家の子供はよく育つ」が本当かどうかはわかりませんが、
上に向って伸びる開放感は味わった人しかわかりません。

 

オール電化はお得か
IHクッキングヒータは一酸化炭素中毒にならず、
消し忘れもない、クリーンで安全なので気に入って採用しました。
そうなるとオール電化住宅か言われそうだがそうではありません。
給湯器はガス給湯器にしました。
オール電化住宅にすると電気の契約形態が「電気上手」という深夜電力が割安になるプランに入らないと経済効果がないのです。
エコキュートは毎日お風呂に入らなくても、常にタンクにお湯が貯まっていて温度が下がると加熱します。
ガスだと入浴するときだけお湯を沸かすので、日常はシャワーでたまに入浴するなど、
回数の少ない方にはガスのが経済的なのではと考えたからです。ガスにしろエコキュートにしろ給湯器には寿命があって、
大概10~15年が取り替え時期です。故障したらその時代の生活環境や業界シェアによって、
ガス給湯器からエコキュートへの変更すればよいのです。工事は比較的簡易にできますから。
オール電化住宅のもうひとつの注意点は深夜電力が割安になる反面、昼間の電力が通常よりも割り増し料金になります。
日中、家で調理をする機会が多いとIHクッキングヒータの電力使用料が増えてしまいます。
夏のエアコンもしかり。SOHOに使おうと思っている人は要注意です。。
インターホンやお風呂リモコンは壁から出っ張っていて肩にぶつかることが多いので、
断熱材が入らない内壁に穴を開けて埋め込みました。

 

2階のLDKと洋室の間に壁を設けず、可動パネルを4枚取り付けることで、
多機能に使うことができます。仲間を招いたり、
広く使いたいときは仕切りを畳んで広いワンルームに、
日常は冷暖房の効率を考えて2部屋に分けてすごします。
間仕切りは天井まであるパネル状のものにして、壁と一体にしてしまえばあまり目立ちません。

 

階段を上がって2階にたどり着くと、正面に小壁が現れます。
屋根を支えるために必要な壁なのですが、この小壁は毎日いやおうなしでも目にします。
2階の真ん中辺にポツンと佇み、各部屋のスイッチが並ぶ。
スイッチがあるということは、この壁にはことあることに手が触れるのです。
次第に手の汚れで壁が黒くなりだします。汚れが落ち易くて、美観的に優れたものを探して
2.5cm角のガラスでできたモザイクタイルに辿りつきました。
タイルは表面が固いので汚れに強く、手入れも簡単。磁器タイルもいいですが、
ガラス製のタイルは透過性が強いので、透明とブラストをかけたタイルをアットランダムに貼ると
光りの反射でとても綺麗なのです。

 

 

3帖は不思議な箱です。
壁が近くにあることで妙に安心感を得られます。
なので子供部屋や趣味の部屋、書斎に大人気です。
2階のこの3帖の部屋もそんな使い方を目指しました。

積極的な収納室として。
限られた床面積の中でどうにかやりくりをしなければならないのが収納です。
収納をむやみに増やすことができません。そこで、発想の転換を図りました。
日本人は日々猛烈に忙しいですね。そのような毎日で、使うものを元どおりの場所に戻すのはストレスそのもの。
次第に元のモノに溢れた、散らかし放題の部屋になってしまうはずです。
小部屋まるごと収納にして散らかし放題にしてよい空間を造り、日常はそこに放り込んでおくのです。
他の部屋、長時間居るLDKは綺麗に片付けて視界良好にしておきます。
週末で時間が取れた時にまとめて整理するなどルーズな使い方をすればストレスは減るのではと考えました。

 

屋上で洗濯物を干すと実によく乾きます。
夏などは2時間でパリパリ。しかし、雨が降ってきた時の移動場所や雨の日の干し場には困ってしまいます。
その解決策として、屋上に上がる階段の天井にパイプを取り付けて、洗濯物を干かせるようにしました。
こうすることで雨が降ってきても、最小限の移動距離で済みますし、洗濯物もあまり濡れません。
雨の日はこの階段の天井に干せば部屋の暖められた空気が上昇して、家で一番高いこの場所に暖気が集まり、
乾きも早くなるのです。
階段という、上下移動のためだけにしか使われない空間を活用できて一石二鳥の効果もあり、
今回も物干しパイプを取り付けました。

 

 

本来は屋根になってしまうところを、屋上にしてみました。
こうすることで平面空間がひとつ増えるのです。
屋上の手すり壁を高めに造れば、座ったときに隣家からはほとんど見えないので、
大空の独り占めができます。
屋上に七輪やホットプレートを持ってきてバーベキューが楽しめます。
夏にはビニールプールを出して、子どもと水浴びもできます。
屋上にお湯の出る混合水栓を付ければ、ビニールプールにお湯を張り、
露天風呂気分が味わえます(本当のジャグジーや露天風呂はメンテナンスが大変です)。
 それ以外にも屋上があると便利なことがあります。周りを遮るものが少ないので、
洗濯物も早く乾きますし、樋に落ち葉などが詰まっても、
屋上であれば排水口が目視できるので簡単に取り除くことができます。

 

天井が少し高いだけで笑顔が広がります。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。


作品集へもどる