思いが伝わらないとき、叶う場所があります。


ハウスメーカーでは思うように話が進まず、困っている最中にWebであれこれ調べて
相談に来られるクライアントさんは多くいらっしゃいます。
それが、デザインであったり、機能や性能、一番大事なお金であったりすることでしょう。
住宅を主に手がけている設計事務所であれば、ハウスメーカーの建築費と同等か方法によっては
安くなることも大いにあります。
クライアントのMさんもそんな最中に来所されました。
これまでの経緯とこれからの希望をゆっくりと伺ったあと、
Mさんご家族のこころが膨らむ一番いい方法をご提案させて頂きました。

素直な配置で決定しました。

購入された土地は南西の角地で東はマンションとその駐車場。恵まれた立地条件なので迷うことなく筆が進みました。
全室南側に配して、太陽の恩恵を受けます。
強い西風は長方形の建物にすることで建物の当たりを少なくしました。
風だけは抜きたいので適宜窓を配しました。
太陽光発電ユニットが有効に機能するように南側に傾斜させた片側屋根とします。
この屋根の形は建物のフォルムにも大きく寄与しました。
ご友人の多い、Mさんご夫妻。ご自宅での集いも多くなると想定して、屋上も設けました。
西には富士山を仰ぐことも出来ます。

どこからでも見えてしまうだけに。

ガレージは広い前面道路を生かした縦列駐車で無駄を省きます。内側には建物一体の塀を設けて、
部屋からの空間の広がりを持ちつつ、プライバシーの確保をしました。
この塀は防犯的な面を考慮して、角や要所にルーバーにして、中の様子がそれとなく判るようにしてあります。
同時に風も抜けるようになります。シンボルツリーは住まいに潤いを与えてくれるポイントです。
忙しい毎日では手入れも大変なので玄関アプローチゲート前の絶好のポイントに絞って配しました。

その玄関ドアの更に外側のゲート(門扉)には真理的防犯な面を持たせました。表札、インターホン、門灯を配し、
プライベートな空間との境にします。
建物の玄関ドアを境にすると、心理的負担が少し多くなりますが、
更にもう一枚外側でブロックすることで随分と楽になります。
玄関アプローチ上部はパーゴラにして透過性の屋根を付けました。
買物置きや家族の待ち合わせの為に長いベンチが活躍します。

高低差を生かして風景を切り取ります。

地面から床の高さはおよそ600mmです。
部屋から繋がる広いウッドデッキの先にはミドルウォールが配されております。
600mmの高低差を生かして、ウッドデッキからは外部を眺めることが出来ますが、
外部から庭を望むことが出来ない高さになっております。
ミドルウォールに取り付けた外灯は内外を照らすので庭の防犯と同時に街路も照らしてくれることでしょう。

気持ちよく出かける装置です。

玄関を開くと左側のシューズクロークになります。
普段使いの靴は壁と同化した扉を開くことで簡単に取り出すことが出来ます。
画像で確認できれば良いのですが両側から使うことができます。

存在させたいものとそうでないものを色分けます。

リビングにはスケルトンの階段があり、その下には階段状の収納があります。
直線的なスケルトン階段はシャープさをかもし出し、機能性とデザイン性を追及しました。
階段状収納はパネルがマガジンラックになり、本の表紙がアートポスターにもなります。
横には壁の白と一体となった厚さの薄い収納もあります。
薄い収納は意外に活躍するものです。

玄関ホールからはキッチンはみえません。

玄関からリビングの扉を開けると開放的な空間が目に入ります。
ただ、パーティーの準備などでキッチンなどの水まわりが賑やかだったりするの恥ずかしいものなので、
回り込まなければ見えないような位置に配しました。サプライズな料理でゲストをもてなすことができます。

座布団置き場ってどうされてますか?

脇には小上がりの座敷があり、来客の宿泊用や集いに活躍します。
収納力を増すために、薄い収納棚を床より浮かせて設け、少しでも広がりを稼ぎます。
床下には畳2.5枚大の収納引出しがあり、座布団や圧縮布団も仕舞うことが出来ます。

スマートにレシピを検索。

ダイニング隅にはパソコンなどが楽しめるコーナーカウンターがあります。
ちょっとしたスペースでも活用価値があるので僅かな投資でもとっても重宝するものです。

L型棚にお気に入りの小物を置いて。

キッチンは造り付けなので思い切りデザインしました。
ダイニング側にはキューブ型の棚をつくり一体感を出しました。
Rさん(後述)ブロック用の引戸が仕掛けられており、必要の際には、引き出します。
シンク下に薄い引き出しを造り、まな板や包丁を仕舞います。
ガスレンジ横の箱状のものは扉でリビングと繋がっていて、
座敷での食事の配膳に活躍します。
白で統一されたキッチンは明るさと清潔感をかもし出します。

涼太くんも快適に。

涼太くんの住まいの床にはタイルを貼って夏はひんやりと。天気が良い日は小窓から外出して日光浴。
キッチンでゴハンをつくっているときには暫しブロック。

ひと手間かけるだけでちょっと違います。

キッチン横には洗面脱衣室があります。
既製品の洗面化粧台の下だけ用意して、
上部は洗濯機上部まで繋がった広い鏡収納にしました。
鏡上下に埋め込んだ間接照明でフェイスチェックが確実に行えます。

今回は都市ガスを利用したエコウィルを採用しました。
エコウィルとはガスでガスエンジンで発電を行い、
その際に発生する排熱を給湯などに利用する、家庭用コージェネレーションシステムです。
生活に使うお湯と床暖房、ユニットバスのミストサウナが入り、
快適な生活が約束されました。

洗面脱衣室横にはトイレがあります。
トイレットペーパーホルダーがアートしてます。
ご覧ください。(実にシンプルですが、)

書類をダァーと広げることが気持ちよいことに気が付きます。

スケルトンの階段を上がって2階です。ファミリースペースを真ん中にして、右が将来は2つに仕切れるロフト付きの子供室、
左がウォークインクローク付きの夫婦寝室になります。
ファミリースペースでは学習やインターネット、読書が皆で楽しむことが出来ます。

お休み場所はシンプルに。

夫婦寝室の壁には小物置と照明を兼ねたBOXを付けました。
半円形の引戸を開くと衣裳部屋。機能的に配してお出かけ前の10分前でも慌てません。
屋根付きで奥行きのあるバルコニーは留守中でも安心して干せるように考えました。

隙をみては屋上を設計してしまいます。

屋上、とても便利です。暖気が上昇する性格を利用して屋上階段を物干し場にできます。
洗濯物が瞬間で乾きます。鳥がやってきます。(笑)
ビニールプールできます。焼肉できます。流れ星見えます。
屋上の下の部屋は多少、暑いかもしれませんがそれ以上の満足感が得られます。

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