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大改造!!劇的ビフォーアフターの裏話
「テレビの裏側を覗いてみたい」と思う方も多いことでしょう。
そんな皆さんに放映後にもう一度楽しんでいただければと思いまして少しだけご紹介させていただきます。

エピソード1

リフォームは何も無いところから始める新築工事とは違い 築年数によってはベースになる建物の構造が腐っていたり、耐震設計がされていなかったり、電気やガス、上下水道の配管の取り回しがわからなかったりします。 これらは実際解体をしてみてからでないとわからない部分が殆どなので見積りにも表現出来ないことが多々出てきます。 そのようなことから現場で綿密な打合せと調整作業がとても重要になります。
また、限られた時間内に造らなければならないので精神的にも大変になるのですが 今回は更に撮影スタッフが付く為に「どうなることやら」と思いました。2003年の10月に現場が始まりました。
まず解体屋さんが入り、建物に足場を掛けて周りをシートで囲います。 その頃から早くもAD(アシスタントディレクター)さんが1人で毎日張り付きます。ADさんが現場の進捗状況を見ながら現場監督さんと相談して次の撮影タイミングを計っているからです。 TVカメラは一台一千万以上と高額な為にリースで借りるそうです。
そのようなこともあり撮影日を決めてまとめて取材をします。話は脱線しますがテレビカメラのメディアはVHS戦争で負けたあのソニーのベータテープだということはご存知でしたか? 民生用のベータテープを3倍早回しにして情報量を増やした物を使っているのです。 大体1本が30分録画出来るようになっています。
以下引き続き脱線しますが、 カメラマンは総重量30kgものカメラを肩に載せて結構テキパキと行動します。
現場は柱や梁や材料で雑然としているので前後に長いカメラがぶつかりそうになります。
しかし、寸前で上手に交わしていくそのカメラマンの姿はまさに「職人技!」 その姿を現場で目にしてからは何気なくテレビを見るときも それを撮ってるカメラマンの姿を思うようになりました。 そのカメラマンと一心同体なのが音声さん。 カメラからは2本コードが延びていて1本はモニター用に1本は録音用に繋がっています。
モニターはディレクター氏が映像の確認をしています。 これを見ながらお馴染みの指を鳴らしながらの「スタート」と「カット」をします。 一般的には指を鳴らすのがディレクターのイメージでしょうが実際は皆、個性的です。
声で「ヨーイ、スタート!」と言う人もいれば 口を鳴らして「カット」を表現する人もいます。
何かと個性的なディレクター達なのでよく逆さ言葉も使っていたようです。
今ではギャグで使う程度とのことですが 中には未だに本気で「ダリヒー」(左の意味)「ギーミー」(右の意味)「ギロッポン」 (六本木の意味)使っているディレクターを私は知っています。。。。。
本当の業界用語はこちらを参考にしてください。http://www.coara.or.jp/~tomoda/tvgyokai/yogomenu.html
音声用のコードの先で音声さんが録音しております。
カメラは固定して撮影する他にも歩きながらや台車を使って 移動しながら撮影もします。
それと一緒に音声さんも移動しますがたまにカメラマンが早く移動しすぎて コードがピンとなって撮り直しなんてこともありました。

エピソード2

私の現場での活動パターンは朝一番で現場監督と作業の打合わせ (本来の設計者の仕事)をしてから11時頃からディレクター氏の指示に従って 撮影に答えます。
番組をご覧になっていると私が一日であっという間にリフォームを したように見えますが見識ある皆さんならお分かりのように 実際は2ヶ月以上にも渡って造っております。
あたかも一日で作られているかのように思えるのは 作業の流れがスムーズになることを第一に心がけて撮影しているからです。 作業が途切れ途切れに見えてしまうと視聴者にも判りづらくなってしまう為に 彼らは映像のつなぎ方にすごくを使います。
「ビフォーアフター」がドラマ仕立てに感じるのはこのこだわりからも知れません。
お陰で私は2ヶ月間、毎回同じフリースを着ての登場になりました。
現場撮影は天気との戦いでもあるので突然撮影依頼がかかることもあります。
洗濯のタイミングが大変でした。(笑)
エピソード3
よくテレビで強調したい映像があるときには 同じシーンを別のアングルから何度も繰り返すようなシーンを撮ります。 別にカメラが同時に何台もセットする訳では無く、 演じ手が何度もそのシーンをやり直しているのです。
ご多分に漏れず私もワンシーンごとに3回~5回はやっていました。
更にアングルを変えるので×3でしょうか?
これを半日で10セット位したでしょうか?結構体力を使うものです。
某 J事務所などであれば所属タレントに対してあまりイメージに合わない行為を制作側が要求すると事務所NGがかかったり、やり直しも力関係で少ないらしいのですが 芸能プロダクションに所属していない私に対してはディレクター氏の要求には厳しいものがあり、そんなときは「やっぱり芸能プロダクションに所属しておけばよかったなぁ~」などと思ったりしたのでした(笑)
エピソード4
今回、お力を頂きました工務店さんも全国放送ということもあり、 鹿児島の親戚に晴れ舞台を見せようとお揃いのTシャツとヘルメットを新調し、ちゃんと立ち位置も計算していたようです。(スゴイ!)
でもそのようなことをしなくてもその大きな体が十分に映っていますが。。。
こんな光景が私にはなんとも微笑ましく思えてしょうがなかったです。
この現場監督さんはとても親しみやすい方なので現場もいつも暖かみがありました。
エピソード5

匠コメントが求められるシーンが何度かあり、現場をバックにして話します。
隠しマイクの声を拾って音声さんが録音するのですが高性能の為、外部の音も拾ってしまいます。
職人さんの声、ドリルの音、隣の番犬、車の排気音などその度にやり直しになります。
しかも、現場の上空は航空機の航路になっているらしく、 ヘリコプターや旅客機の往来が激しい為に参りました。 長い話の時のNGはつらいものがあります。
エピソード6

人々に感動を与える映像をとらなければならない為に通常とは違う施工の順序になったりします。
また、ファインダー内の映像を整理する為に物を移動させたりするのでその間は現場が止まってしまいます。
毎回その調子なので、工期も遅れがちになったり、職人さんの士気も下がりがちになってきます。
そんなときは現場監督や私、ADさんとで力を合わせて現場を盛り上げます。 それも匠の仕事です?
大工さんが女性のADさんに「ありがとうございます!」 「お疲れさまでした!」とねぎらいの言葉を掛けられれば 疲れも一気に吹き飛ぶようです。
エピソード7

女性の設計アシスタントもよく気が付く働き者が多いのですが こちらのADさんは感心するほど良く働いていました。 お客様の引越しの段取りから、職人のお茶菓子やクルーの弁当の手配、ビデオテープなど足りないものがあれば携帯電話でただちに撮り寄せ撮影が始まればファインダーにみきれてしまう不要な物を移動させたりエネルギッシュでなければ務まりませんね。
エピソード8
"依頼主の方とは本当は途中で何度も打ち合わせをしているんじゃないの?"とか、本当は(依頼主の方は)出来上がる過程も一緒に見ているのはずで最後のご披露のシーンは演技なんじゃないの?とか聞かれます。
いつもそうなのかはわかりませんが今回のことをお話いたします。
今回のリフォームの御依頼主のEさんとは最初の頃に打ち合わせ兼撮影のため2、3回お会いし、ご希望を伺いました。 その後は完成まで1度、現場近くで買い物途中すれ違った程度で、他はお会いすることはありませんでした。 Eさんは、依頼主とはいえ、途中、現場に張り付いているスタッフから現場へ立ち入ることも許されず、(ただやはり気になって、一度、こっそり遠く外から眺めに行ったと後で伺いました。)
テレビで放送されたあのシーンで本当に数ヶ月ぶりに、自宅へと足を踏み入れました。
私ともあのシーンが数ヶ月ぶりの対面だったわけです。
当然、あのシーンの撮影の前には現場にはEさんも私も集合していますから
Eさんに会わさないようスタッフにかくまわれ、自らも逃げ回って感動の再会にそなえたのでした。(今までご出演の匠のみなさんもこんなことをしていたんでしょうか?そういえばいつも不自然なところから登場する匠・・・。) その甲斐あって、実際の撮影では、喜んでいただいたEさんの涙にあやうくもらい泣きの匠(それこそ前代未聞!?)になるところでした。
いつも、どの現場でもそうなのですが、家ができあがって、御依頼主の喜びの笑顔を見ると途中、大変だったことなど、いっぺんに吹き飛んでしまいます。
エピソード9

現場の打合わせをしながらの度重なる撮影協力は時には忍耐の限界を感じクルーに対して苦言を呈したこともあります。 「いったい、何度やらせるのだ」と。
これで出番が少なくなるだろうと思っていたらそれ以上の要求が
ディレクター氏からADさんから。。。。
あきれた私をよそに夜遅くまで撮影を続ける彼ら。
次回現場に向かうと 前回、一日かけて何度も取り直していたそのシーンをもう一度撮り直していたのでした。
これで終わると思っていたら次回も次々回も次々次回も同じシーンを撮り直して。。。。。
撮影後半、このような光景を何度も目にしました。 期限一杯迄納得のゆく映像を取り続ける妥協無い姿に私は感動を覚えました。 仕事というものは歳を重ねてくると悲しいかな上手に立ち回る術を
覚えます。卒なくこなしてしまうようになってしまうのです。
彼らの後姿を見ていて私も身の引き締まる思いでした。
番組はそのような情熱ある大勢のスタッフによって作られていました。
批判、非難はいつでも誰でも出来るけど彼らは胸を張っていいと思いました。
あなたはいつもベストを尽くしていますか?
エピソード10

私は彼ら制作スタッフに教えられたものがたくさんありました。
本当の匠は彼らなのかも知れません。

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